8月 4, 2012 - 科学祭    No Comments

科学寺子屋を受講してきた!

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今日ははこだて科学寺子屋夏季集中講座2012科学技術コミュニケーション入門を受講してきました!
毎年恒例の寺子屋ですが・・・
今年は初日のみ参加です!さすがに3日連続は休みをとれないw
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東海大学国際文化学部デザイン文化学科 客員教授である渡辺保史先生のLEGOを使ったミニワークショップでは社長が大苦戦w
かなりおもしろかった!
好きなブロックを6個選んで「何か」を作って、その「何か」の組み立て説明書(ただし絵や図はNG)も作ります。他の人がその説明書を見て組み立てるというもの!
普段は表面だけでコミュニケーションしているということ、立場や世代が違う人とコミュニケーションをとることのむずかしさを学ぶために、このアイスブレーキングがあります。
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次に美馬のゆり先生の講義。
国民と科学者の科学技術に関する意識について説明がありました。
震災前と比較して、震災後には科学者が「信頼できる」「どちらかというと信頼できる」という人の割合が減った。また、国民は科学技術によって人間がコントロールできないと思う割合も増え、発展の期待度も減っている。このように、国民の科学者に対する信頼が低下しているにもかかわらず、専門家はそこまで深刻にとらえていないのが現状とのことです。
20世紀に入り、エネルギー、移動、情報、食料、医療などが便利になったが、公害やごみ問題地球温暖化、新たな病気が発生したり、人口増加による水、食料、エネルギー不足という問題に陥っています。また、東日本大震災が起きたときは便利になったものが一時的に途絶えたことで、私たちは便利になっていることに支えられていることを再認識しているところです・・・
また、社会的倫理的問題をはらむ先端科学技術の例として・・・
遺伝子組み換え食物は自然に育ったものとどちらが身体によいのか。
脳や遺伝子の仕組みの解明が進むことで、生命保険料があがったり、就職活動、結婚するときにお互いに情報を交わしたりすることが起きえる。人種差別につながる可能性もある。
このように、いろいろな選択肢が生まれることで、新しいことができることが、はたしてそれが倫理的によいのか?という問題も孕んでいます・・・
最後は科学祭誕生の背景をお話しされました。
顔の見えない科学や、科学離れ、科学不信があるなかで誰もが科学に関心をもつ社会であるべき。対策として「科学技術リテラシー」を高めていくこととして科学祭開催に至ったそうです。科学リテラシーとは現代社会で賢く生きるために必要な最小限の知識、科学的素養ともいいます。
個人としてなぜ必要か・・・社会的・文化的・物理的環境から恩恵を受けながらうけていくため
社会としてなぜ必要か・・・科学は文化の一部として継承されるものべきであり、誰もが科学的知識を手にする権利があるから
科学祭ではなく・・・科学館を作ればいいという話があるが、作ったことでみんな安心してしまい、専門家たちだけに任せておけばいいということになるため、科学リテラシーを高めるという目的からそれてしまいます。
次に田柳恵美子先生から「ローカルナレッジとグローバルコミュニティ」からお話がありました。
局所的:特定のコミュニティに根差しており人々に埋め込まれている「土着の知」
普遍的:広範に通用する知識で分析され体系化されている「近代(科学)の知」
土着の知よりも、近代科学の知の方が比重が高くなってきている。
土着の知との橋渡しをしていくことで、日本人ならではの無常観や自然観の素養をはかることもできます。両方の間にある深い溝を埋めていく必要性がある。
例えば・・・日本人の自然観として、小学校学習指導要領「理科」の目標には、科学的要素ではない「自然に親しむ」「自然を愛する心情を育てる」が入っているのが特徴的です。
日本は科学と道徳が一体となっている。世界でも特殊な科学教育の体系なのです。
・カエルの解剖をしたときに可哀そうだから供養してあげる。
・アサガオは発見よりもお世話するという行為が大事 など・・・
近代的な科学技術の特徴として、もともと人類が経験的に蓄積してきた知恵や知識をさらに別の次元に発展させらうために、人工的に段階を追って脱文脈化を図っている。ものごとを見る角度によって知識のあり方も変わってきます。
また、人間が土着として行ってきたもの、風習的に行ってきたものへの批判をどう埋めていくかも課題です。
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最後は慶應義塾大学の田中浩也先生による講義。
アイスブレーキングはラジオ体操から!w
あっがいは・・・田中先生とは7年ぶりの再会でうれしくてちょっと興奮!
モバイルバーカウンタープロジェクト以来の再会です!
最近、本を出版されました!
FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」

FabLifeということで個人が作りたいものを自由に作ることができる時代になってきたことを、3次元プリンタを例に説明がありました。映画スタートレックのReplicator(分子機械)がアイディアのもとなんだとか!?
FABとは・・・

「ものづくり」「ことづくり」「ことばづくり」
分けないで立体的な作り方をしていくことです。
大学や専門機関にしかなかった技術が一般にも手に入るようにパーソナル化されてきています。
簡単に言えば・・・「工業の個人化」といったところでしょうか。
ミシンなどとパソコンがつながる時代。デザインした刺繍を出力してくれるのです!
プラスチック、セラミック、食品などに利用できます!
ファブラボは3次元プリンタや各種カッティングマシンを備え、ほぼあらゆるものを加工できるようになっている場所で世界135か所にあります。
デスクトップ・ファブリケーションといって、DTPのようにデジタル化・コンパクト化された工作機械が机上に置かれるようになり、日常生活のニーズやコンテクストと結びつくことを「FabLife(ファブライフ)」と呼びます。
ということで、ファブリケーションはコンピュータの進化に似ている。アメリカではすべての小学校にファブラボを設置するような案がある。オバマがファブラボ大好きなんだそうな。
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20世紀は一つの街にひとつの図書館を作ってきた時代、
21世紀は一つの街にひとつのファブラボをつくる時代。
DIY(Do It Yourself)
to
DIWO(Do It With Others)
違う専門分野同士がくっついて新しいものを創造する
料理のようなオープンソースのように・・・
レシピを社会的に共有することが必要。
つくりかたの共有=知恵をあつめていく
につながります。
物質もオープンソースになってきました。
バイクメーカーのハーレーダビットソンはファンが改造したデザインを取り入れて新しい商品を発表し進化を続けてきた。メーカーがセグメントして商品化する方法と、ファブラボを使って利用者自身が自分自身でローカルに改造するなどして微調整するなどの選択肢も広がります。
先生がおっしゃっていた中で印象的だったのは・・・
「非科学者は生活生産者と呼ぶ」ことにしているそうです。
ただ一般市民としない理由として、新しい呼び名をつくることで、研究者もアマチュアにもどれるとともに共通項としてくくれることができるし、実は呼び名は物事の本質をはらんでいます。
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最後はフォークを使ってのワークショップ!
1.自分の持ってきたフォークに名前をつける
2.グループのひとたちと各自の持ってきたフォークを紹介する
3.互いのフォークの「共通点」と「差異点」をできるだけたくさん列挙する
から~の!
フォークの家系図をつくるということをしました!
このワークショップを通して「いきなり答えを求めるのではなく、ちょっとずつ案をひねりながらアイディアを出していく」ということを学びました。考えてみたら科学もそうやって進化してきたんですものね!

講義の合間で「科学と社会の間の問題は何か?」とうことで、問題点から解決策、事業提案にまとめました!私が所属した班では、「科学技術進歩による壁」(進歩が早くてついていけない)ということで「あなたのためのパソコン(端末を)」を提案しました。
楽しい寺子屋もあっという間でした!また来年もですね!
のゆり先生、田柳先生、渡辺先生、田中先生、金森さんありがとうございました!
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